ID 06509
部門 茶碗
道具名 蕎麦茶碗 岡田雪台所持
価格600,000円
説明 蕎麦茶碗
岡田雪台所持

穏やかな灰褐色の釉調を見せる蕎麦茶碗です。
端反り気味に開いた姿はすっきりとしており、
薄作りの口縁から高台にかけて、
緊張感のある端正な形を成しています。

見込みから口辺にかけては、
細かな鉄分が景色となってあらわれ、
派手さを抑えた中に、静かな味わいを備えています。
土味と釉調が自然に溶け合い、
使い込むほどに手に馴染むような、
落ち着いた魅力を感じさせる一碗です。

本碗には、岡田雪台による所持箱が添えられています。
箱には、
「まそ鏡手に取り持ちて朝な朝な
見れども君は飽くこともなし」

と記されており、曇りのない鏡を毎朝手に取って
眺めるように、幾度見ても見飽きることのない
美しさを詠んだ歌が添えられています。

岡田雪台は、江戸後期の茶人で、
松平不昧との縁も深い人物です。
不昧の養子となった後、
のちに旗本・岡田家へ入ったことで知られます。
茶の湯に深く通じた雪台が、
この茶碗に歌を寄せたことからも、
単なる器としてではなく、
賞玩すべき一碗として大切に
扱われていたことがうかがえます。

淡く渋い釉景と、見飽きることのない余韻。
和歌の心と茶碗の姿が静かに響き合う、
味わい深い作品です。
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